ワンダーエッグプライオリティ感想と考察、そして供養
ワンダーエッグプライオリティ
2021年1月からのアニメで間をおいて特別編(最終回)放送
今までのあらすじを簡単にまとめると
私大戸アイ!
どこにでもいる引きこもりの14歳!
ある日不思議なエッグに出会ってから大変! 変な力を使って化け物を倒したり、友達出来ちゃったりワンダーエッグで何なの? 一体私、これからどうなっちゃうの~
こんな感じです
すごいのは作画クオリティや雨の描写がかなり細かい所、芸術作品としては凄いく良いし考察が捗る作品だった
最終回記念と見た後のモヤっとした感情を供養するため考察を書いておく
久々に筆を取ってしまった作品だった
(ネタバレあり)
今までのあらすじ(ネタバレ版)
ネタバレコミコミの話だと
アカと裏アカが戯れに人工生命体「フリル」を作る
↓
恋人ができて結婚、子供も生まれそうだし「フリル」はもうええかな
↓
「フリル」が妻を殺した、あいつクソ、閉じ込めたる!
↓
残った子供かわいいなぁ、あれ?どうしてフリルの口癖が・・・
↓
子供自殺した、どう考えても原因はアイツや!コロス!
↓
なんでや、なぜか14歳ごろの自殺者が増えてる!
↓
アイツ夢の中で生きとった!誰か助けて!
という
クソ親の尻拭いを赤の他人の少女が何とかするという救いようの無い話なんですよね
とはいえタダ働きではないですけどね。
報酬として「死んだ人を生き返る特典」
物語の途中は自分も半信半疑だったけど、最終回でパラレルワールドにシフトさせて生きている世界線に合わせていくという展開になるとは。
アカと裏アカがこのことを知っていたのであればモヤっとする。
「ワンダーエッグ」というシステムとは
ワンダーエッグの世界、つまりアカと裏アカがいる世界に行くためには
1.死んだ友達を生き返らせたい
2.自殺願望
が必要になる。
フリルのいる世界は夢を通して入ることができる死と生の境目の世界、そこに行くためには死の誘惑に魅入られる(タナトス)、そして生き残るという願望(エロス)がある人間である必要がある。
ねいるの知り合いの阿波野寿はエロスの部分が欠けてたため戻ってこれなくなったと考えられる。
死の淵に飛び込む勇気と生きて友達に会うという命綱がないとワンダーエッグの世界では生きられないのである。
ワンダーエッグの世界はどうやらありとあらゆるパラレルワールドにつながっているようあり、「たった一つ」の世界になっていることがわかる。
エッグを割ると自殺した人間が生まれる、正確には今際の際の魂といったところか
ワンダーキラーやミテミヌフリは魂の掃除人となる
ミテミヌフリ→アンチに変化のも排除すべき敵でもあり回収対象だという事になるので合点がいく
ワンダーキラーはタナトスの象徴、その象徴を打ち壊すことで運命の改変、つまりパラレルワールドへシフトされていくと考えられる。
つまりワンダーキラーを倒した後に戻る世界は少し違う世界線となる
そして徐々に運命を改変していき、友人が生きている世界線に到達した時に「ゲームクリア」、戻ることで友人が生きている世界線に行くことができる。
ただし別世界線の友人なので同じなのではないのだが。
しかし、これだと「フリル」に会うことは出来ない、そこでお助けキャラの存在だ
「フリル」は結局どんな存在なのか?
お助けキャラは大戸アイを親と認識していっしょにミテミヌフリ達と戦ってくれる。
ワンダーエッグで生きられるお助けキャラとは何なのか
恐らくアカと裏アカが作った人工生命体と考えられる、大戸アイを親と認識することで自分をコピー、そのためタナトスとエロス両方の性質を持ちワンダーキラー達と対抗できる
「フリル」の目的はアカと裏アカに振り向いてもらう事、そのためアカと裏アカの子供と同世代の子たちを死に誘ってアカと裏アカに気づいてもらいたいと考えている。
簡単にいえば騒ぎを起こして注目させたいのである、実に年頃の女の子らしい
だからこそアカと裏アカが作ったお助けキャラは騒ぎを起こせるオモチャ、アカと裏アカ側とすれば「フリル」をおびき寄せる餌になる。
だからこそお助けキャラ「だけ」壊して少女たちは殺さなかった、少女を通して自分の存在を伝えたかったと考える。
大戸アイだけ攻撃したのはおそらく、アカと裏アカの手垢が付いていたためである(大戸アイだけがフリルの生い立ちを知っている)、奪われる恐怖を味わっているが故の行動だ。
んでここでちょっとモヤっとした疑問がわき上がる
なぜ、大戸アイとねいるは戻ってきたのだろうか、そして意図して大戸アイだけは同じ大戸アイのエッグを割らせたのか
まだまだ彼女らは旅の途中
「フリル」とアカと裏アカの違いは肉体が存在するかどうかである、恐らくそこが境界となって会えないのではないかと推察する。
アカと裏アカ側としたら外敵が存在しない良い状態ではある。
そのため死と生の境目の世界を研究することができワンダーエッグの世界を作り上げることができた。
そしてワンダーエッグの世界は思わぬ副産物、別のパラレルワールドへのシフトできるという発見ができた。
シフトできる仕組みがわかっているのであればかつてそれを観測したことがある。
観測さえできれば干渉できる。干渉できるなら、制御もできる(byキュウべぇ)
そう考えると大戸アイは運命を制御されて「エロスの戦士」になったのではないか?
そうなると最後の「大戸アイ復活!」というセリフも見方を変えれば予定調和に見える
これこそがゼーレのシナリオ通り、か
さて「エロスの戦士」になったアイは「フリル」を打ち倒すことができのか、そしてねいるはどうなってしまうのかというと続編かブックレット次第である
ねいるが最後にフリルに魅入られているあたり肉体と同調しそうな気がするが
しかし、最終的に結局投げっぱなしになってしまった印象は否めない
彼女らの旅は始まったばかりである
でも、現代社会に刺さるテーマや描写はとても良かった
この思いをこの雑文とともに供養したい
そしてまた続編が発表されたときに掘り起こそうと思う
もしかしたらフリルの末路のように燃やしているかもしれないが