XELAのチラシの裏

Twetterで長文投稿ができないので開設、主にチラシの裏的なことを、生活の何かの役に立てば、アニメの知識に関しては地上波アニメを見ている程度、昔は3DCGとかGIFアニメとかも作ってた(才能がないので断念)

プロメア雑感 -消防戦隊バーニングレスキューVS仮面ライダーバーニッシュ 二大ヒーロー夏祭り2019-

プロメア PROMARE TEASER VISUAL 02

 

アニメの実写化やアニメ化で真っ先に問題になるのは「尺」である。

本来であれば1年間、つまり48話かけて伝えたい内容を12話にしないといけない、映画であれば5~6話、つまり約2時間に圧縮しないといけない。

2時間に圧縮するのは簡単なことではない、「鋼の錬金術師」「テラフォーマーズ」「ジョジョの奇妙な冒険」の実写化を見ればわかるだろう。

るろうに剣心」や「銀魂」のように成功するのは一握りである。

 

「プロメア」はどうだろうか?これは一握りにできる作品である

96話、2つの特撮の1年分を2時間にまとめ上げやがった!そして面白い!

 

(若干ネタバレありだが、ネタバレしても楽しめる)

エピソード0というのを考えてしまう映画

 プロメアの感想はオールクライマックスの一言である。

 

バイク・炎・変身・変形・ロボット・ドリル

男の子の大好きを一気に詰め込み、躍動感のある3DCGで仕上げた作品である。

ストーリーも勧善懲悪、見た後は爽快感と清々しさを感じた。

そして意外とエロ表現が無い、健全な映画で親子でも見れるのも高ポイントだ。

 

 しかし、あまりにもクライマックスなシーンが多かったので、どのシーンが一番印象に残っていたのかというと反応に困ってしまう、逆にアピールのしにくい映画だったともいえる。

 

余韻が少ない映画でもある。

 

例えば「君の名」であれば瀧くんと三葉はいずれ糸守町に帰ってくるだろうかと思いを馳せたり。

「ケムリクサ」であればりんとわかばが最終回の後どのように新しい関係を築いていくのか考えたりする。

 

 「プロメア」もリオとガロが今後どうなるかは気になるが映画の中で問題をすべて解決してしまったため余韻というのがないのである。

続編というよりはエピソード0というのを考えてしまう。

 

そう考えると、この「プロメア」、実はゴリゴリの特撮物なのではないかと考える

その視点で考えるとこの映画の凄さを思い知らされる。

 

二大ヒーロー夏祭り2019

プロメアは、ガロが所属する消防隊「バーニングレスキュー」とリオが率いる「マッドバーニッシュ」が己の正義をかけて戦うのがメインである。

しかし、登場人物の役割やキャラをを見てみると

「バーニングレスキュー」対「マッドバーニッシュ」

の構図が

秘密戦隊ゴレンジャーのような戦隊」VS「仮面ライダーのような変身ヒーロー」

のように見えてしまうのである。

 

例えば「バーニングレスキュー」

ガロ・・・主人公で熱血漢なのでアカレンジャー

アイナ・・・ヒロインなのでピンク

レミー・・・ニヒルでクールなのでブルー

バリス・・・どう考えてもキイロ

ルチア・・・頭脳派なのでミドリ

イグニス・・・長官ポジション

「消防戦隊バーニングレスキュー」といったところか、キイロ=力持ちで大食いというのは古い戦隊のイメージを感じる。

チームで問題を解決する、ロボットを駆使して戦う、リーダー格はパワーアップする(これは最新の戦隊あるあるか)、戦隊モノのステレオタイプである。

 

一方「マッドバーニッシュ」

リオ・・・忌むべき力を持った孤高のヒーロー、初代仮面ライダーらしい

ゲーラ、メイス・・・2号、3号ライダー、演技を見ると若干楽しみながら力を振るってるように見える、2号、3号ライダーのポジション

変身、バイク、個々で戦う、そして「バーニッシュは人間を傷つけ脅かす存在、しかし同じ人間」という忌むべき力に対する葛藤

 「仮面ライダーバーニッシュ」である、ニチアサでやるよりは「アマゾンズ」のようにアマゾンプレミアムでやった方が相性が良いだろう。

 

そしてどちらも共通するのは「弱きを助ける」のを信条にしているのである、バーニングレスキューはプロメポリスの市民のために、そしてマッドバーニッシュは迫害されたバーニッシュのために

 

この2つの正義が映画館で激突する、まさしく二大ヒーロー夏祭り2019!

 

「地上波で放送していた」感覚

しかし、ニチアサの夏祭りと違うのは、地上波では放送していない。

というよりは制作していないのである。

それにもかかわらず「地上波で放送していた」感覚を感じてしまったのである。

 

アベンジャーズ」は「アイアンマン」「マイティーソー」「ハルク」という映画が存在しているからこそ成り立つし、映画に入り込める。

 

しかし「プロメア」にはそれがない。

前日譚はあるがそれは映画を見た後にしか見れないコンテンツだ。

それにもかかわらず映画に入り込めるし面白い。

地上波の仮面ライダーを見ずにいきなり映画の仮面ライダーを見たら終始訳分からずな気分になるだろう。

 

2つの特撮の1年分を見たような気分にさせる映画、それが「プロメア」なのだ!

 

少年には憧れのヒーロー物として映り

オッサンとしては、古き良きヒーロー対決として映り

乙女たちは、イケメンとのバディ物と映る

なんと盤石な映画なのか!

 

そう考えると2つの特撮の1年分、4クール×12話×20分=約32時間分の内容をたった2時間で仕上げるのはもはや化け物としか言いようがない、特撮を手掛けた経験のある中島氏とグレンラガンを手掛けた今石監督には脱帽する。

 設定のとシナリオの垂直立ち上げとはこのことである。

地上波だったらハッシュタグは「#プロメア嘘豆知識」

 

トリガーらしい熱い馬鹿馬鹿しい娯楽映画だと思ったが、かなり挑戦的なことをやっているんだなぁ。

 

地上波放送であれば嘘豆知識とかつぶやきたくなる。

ハッシュタグは「#プロメア嘘豆知識」

「燃えていいのは魂だけだ!」 「燃やさなくては生きていけない」はそれぞれの1

話のタイトルとか

マトイテッカの初登場シーンは第24話とか

ゲーラ、メイスは2クール目だと敵で殺し合うことになっていたとか

ガロの人工呼吸は第5話でレミーと、最終話でアイナにしてたんだよなとか

 

 アフターストーリよりも、エピソードゼロを考えたくなるような映画「プロメア」オススメです。